行政書士試験行政書士開業ブログ

平成26年度の行政書士試験が難しかったとのもっぱらの噂について

この前の日曜日は行政書士試験でした。

僕は試験官はやりませんが、それでも毎年の試験の時はそれなりに感慨深いものがあります。僕が受かったのは確か合格率が8%の時でした。

そして、インターネットのリアルタイム検索とかを見てみると何となく難易度がわかります。去年と違って圧倒的に難しかったようですね・・・。

 

僕は2回目の試験で合格しました。1回目の合格率は6%で「なんて難しい試験なんだ」と絶望したのをおぼえています。そして試験の翌日から翌年の準備をしました。

 

試験が難化すると「行政書士の実務と関係ないのにこんなに難しくしてどうするの?」という声が決まって聞かれます。ですが、これには僕は全く同調できないので一応記しておきます。

 

行政書士の実務は試験と全く関係ないか?

ご存じのとおり行政書士には実務研修はありません。司法書士も司法試験も実務件研修があるのでさほど実務と試験が関係なくてもそのフォローができているのかもしれませんが、行政書士は実務研修がないので試験と実務をもっと近づけろというロジックです。

ですが、行政書士は実務の範囲が広いのでそのすべてを試験と結びつけるのは不可能ですし、そんなことをしたら試験範囲が広すぎて今の何十倍も難易度が上がってしまいます。

 

行政法

例えば行政手続き法がわかっていない行政書士がいたら、行政官にいいようにやられてしまいます。行政手続き法の本質は行政官の握り潰しを防ぐことと国民の泣き寝入りの救済です。その本質がわかっていないと独立した職務としての行政書士ではなくて行政官の使い走りの行政書士になってしまいます。

また、行政書士は訴訟代理人はできないので最終的に行政訴訟になった時に代理人になれないではないかとの声もありますが、行政書士が依頼人に不利益があった時に、究極的にはどのような解決方法があるのかの全体像がつかめていない限り言葉に説得力はないでしょう。

 

民法・会社法

平成26年度は特に民法が難しかったと聞きましたが、民事を扱う行政書士にとっては民法は条文を読んだだけで足りると思ったら大間違いです。

私の知っている相続を専門に扱う行政書士の先生は、条文や判例はもちろん、意見の分かれる問題に関しては民法学者だったらどう考えるか、その意見も頭に入っています。

会社法に関しても、たとえば小さな会社の設立はできても、その会社が大きくなった時にフォローできないでは話になりません。小さな会社と大きな会社では社会的責任が違うので機関設計がそもそも違うのです。なぜこれで実務と試験が違うといえるのでしょうか?

 

憲法

一般的に許可を取ろうとしている依頼人からすれば「なぜもっと自由に商売させてくれない」と思っていることがほとんどです。では、このようにネガティブに許可のことを思っている依頼人に「なぜ許可が必要なのか?」をさとす時に、どうやって説明するのでしょうか?

当然憲法の13条と14条をわかりやすく、その人に向けて自分の言葉で説明できなければいけません。実はこんなことは実務をじゃんじゃんやれば日常茶飯事です。

 

 

他試験は実務と直結しているか?

では、司法試験や社会保険労務士試験、司法書士試験は実務と直結しているかといえば、私は行政書士試験と実務との関係と大きな差はないと思います。

よく「司法書士試験は実務と試験が直結している」という話を聞きますが、それであれば実務研修は必要ありません。また、実務研修を終えればすぐにプロフェッショナルとなれるかといえばそうでもありません。本気でそう思っている先生がいたら、その先生は実務がわかっていないか、実務をなめています。いずれにせよ受任なんてできませんし、廃業まっしぐらです。

実務の世界は相対論なので、他の事務所よりもいいサービスをしようと思えば当然質は上がります。そうやって業界の実務のアベレージが上がっていくものなのに一律に研修を受けたら一人前になれるなんて生ぬるいことを言うのはもうやめましょう。

 

まとめ

試験が難化すると、いろいろいちゃもんを付けたくなる気持ちはわかります。ですが、私には試験勉強は実務に直結しているとしか思えません。受験生の皆さん、行政書士の業界は試験制度も含めて馬鹿や間抜けではありません。安心して勉強してください。

私の知っている先生方は、仕事ができればできるほど基本法の勉強をしっかりしています。実務のマインドセットや集客の仕方はこのサイトで勉強するとして、まずは試験勉強は無駄にはならないと思いましょう。


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監修

行政書士として年間300件以上の許認可・民事案件の依頼を受ける。 士業向けのコンテンツSEOでの集客のコンサルタントも務める。
行政書士 前場亮事務所
106-0031 東京都港区赤坂9-1-7 赤坂レジデンシャル534
tel 03-6418-1075(許認可)

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